墨だらけの笑い声

No.023
「墨だらけの笑い声」
〜サラとミミの物語〜
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ある日、サラは静かな海面をぷかぷかと泳いでいました。心地よい静けさの中で、今日は何をしようかと考えていた。

そのとき、ふと現れたのは小さなイカのミミでした。ミミは元気いっぱいで、サラに向かって泳いでくると、嬉しそうに声をかけてきたのです。

「サラ、今日は僕の特技を見せてあげるよ！」

とミミがニコニコしながら言った。

「特技？」

とサラが興味津々で聞き返すと、ミミはちょっと得意げに顔を突き出して言った。

「うん！僕、イカ墨を吐くのが得意なんだ。今日はその墨を使って、ちょっとしたイタズラをしてみようと思うんだ！」

「イタズラ？」

とサラは少し警戒しながらも、面白そうな顔をして

「いいよ、見せて！」

と答えた。

ミミは満面の笑みを浮かべ、勢いよく体をひねって、漆黒の墨を海の中に吐き出した。墨はまるで夜の海のように深く、濃い黒色で、サラの周りをぐるりと囲んだ。

「わっ！」

とサラが驚いて声をあげると、ミミがまた嬉しそうに言った。

「どうだい？漆黒のイカ墨、すごいでしょ？」

しかし、その瞬間、ミミが何気なくもう一度墨を吐くと、今度はその墨がサラの顔にピタリとついてしまった。
サラの顔は墨で真っ黒になり、目の周りやほっぺたに、墨がまるで顔にペイントされたようにべっとりと付いてしまった。

サラは驚きと同時に、

「えぇ！？ミミ！」

と叫んだが、すぐにその姿が面白くなってきて、笑いがこみ上げてきた。

ミミもそれを見て、あまりの面白さに大爆笑。

「サラ、君の顔、黒いクマみたいで、すっごく可愛いよ！」

と、もう止められないほど大きな声で笑い続けた。

サラは、顔が真っ黒になったことに少し恥ずかしさを感じたけれど、
その顔を鏡代わりに水面で見てみると、自分の顔がまるで絵本のキャラクターみたいに可笑しくなっていた。思わず、サラも大笑い。

「ミミ！本当に笑わせてくれるね！」

と、サラは泣き笑いしながら言った。

ミミはその様子を見て、さらに笑いが止まらなくなり、

「サラ、君がこんなに笑うなんて、僕のいたずら大成功だね！」

と言って、嬉しそうに泳ぎ回った。

サラは顔を触りながら、

「もう、こんな顔になったら、どうしよう！」

と言いつつも、笑いをこらえきれずに、また二人で笑い合った。

やがて、ミミは自分の触手で海の水をくるくると巻き取って、サラの顔をきれいに洗ってくれた。

「ごめんね、サラ。でも本当に面白かったんだ」

とミミが言うと、サラは

「うん、でも楽しかったよ。ありがとう、ミミ」

と微笑んだ。

その日、サラは自分の顔に付いた漆黒の墨を忘れられない思い出として心に残しながら、ミミとの楽しい時間を楽しんだのでした。

ー おわり ー

★真珠種類 : 黒蝶真珠
　サイズ : 11.96×11.86（ミリ）
　カラー : ブラック

★レア度 : ☆☆☆☆☆☆

♬ 世界に一つの真珠に、世界に一つの物語 ♬
『 No.023』は、吸い込まれる様な深い黒色が特徴的なブラックパール。
サラの物語です✨

○にんぎょのいたずらシリーズを詳しく知りたい方は、トップページ『 ココをclick！ 』から見れます。
○真珠一粒の料金となっています。
（ ✖️チェーンは付属していません。）
○ネックレスチェーンも一緒にご購入希望の方はオプションから選択をお願いします。

☘️伝えたい大切な事☘️

　真珠は大自然の中で育ち、貝殻から出るその瞬間まで、じっと待ちます。長い年月の困難に貝殻の中で耐え凌ぎ、一粒の真珠としての成長を終えます。
そうして誕生した真珠は一つ一つ個性があり、その個性は色や形、成長キズやエクボとして現れ、真珠の価値は個性の表現具合によって決まります。
商品撮影は実物に近い状態を、表現できるように努めていますが、
カメラで捉えられていない個性が、手元に届いた時にある場合も御座いますので、
ご理解いただける方のご購入をお願いしております。

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◎商品はケースにお入れいたします。